販売管理システムの導入効果と失敗に終わらせない為のポイント

販売に関するさまざまな業務を効率よく管理する、それが販売管理システムです。では実際に、どのような場面で効果があるのでしょうか。また従来の表計算ソフトや単独の会計ソフトによる管理とどこが違い、どのような目的を持って運用されるべきなのでしょうか。販売管理システムの導入効果と、導入に失敗しないためのポイントを解説します。

従来の販売管理における課題

日々の販売業務ではさまざまな情報のインプット・アウトプットが繰り返され、これらを管理していかなければなりません。また業績アップを目指すためには、これらから得たデータをさらに活用する必要もあります。しかし、従来の表計算ソフトによる管理や単独の会計ソフトでは、取引件数の増加や会社組織の複雑化に対応するのが難しくなっていきます。従来の方法、販売管理システムを導入していない場合では、どのような課題があるのか見てみましょう。

Ø  人為的ミスが発生しやすい
販売業務には多くの情報が行きかいます。手作業でこれを処理すると必ずどこかでミスが発生します。

Ø  情報が一元化できず販売業務フローが煩雑
販売から請求までのフローにおいて、担当者への確認が増え煩雑になります。

Ø  取引先・取引方法ごとの管理が難しい
業務が拡大するにつれ、取引先の窓口や連絡先の管理、または見積もりや請求などのタイミングやフォーマットの管理が大変になります。

Ø  顧客データを有効に活用できない
販売に関わるデータがその場限りとなり、その後の販売計画に活かすことができません。

このように販売管理システムを導入していない場合、さまざまな課題を抱えたまま、日々の業務に追われることとなります。

販売管理システムの目的

それでは販売管理システムを導入する目的とはなんでしょう。販売管理システムを効果的に運用していくためには、その導入の目的をしっかり把握しておかなければなりません。大きな目的として、次の3つがあげられます。

Ø  販売業務の管理
販売に関わるさまざまな業務を管理・統一することにより、ミスの発生を防ぎ、情報の共有と蓄積をする。

Ø  顧客満足度の向上
共有・蓄積した情報により顧客ニーズを把握し、業務フロー管理によりサービスの向上につなげる。

Ø  効率的な収益の確保
適正な在庫管理、部門間・工程間の連携、総合的に質の高い販売業務を行うことによって効率的に収益を確保する。

これら3つは、販売管理の目的そのものとも言えます。販売管理システムは、販売業務を効率化し、情報を有効に管理していくためのツールなのです。

販売管理システムの導入効果

販売管理システムの導入は、上記3つの目的に対するプロセスにおいてもさまざまなメリットを得ることができます。導入による具体的な効果を見てみましょう。

Ø  情報入力作業における時間短縮と精度向上
販売から請求までのフローには多くの情報入力作業がともないます。この作業時間を大幅に短縮し、精度をあげることによって生産性向上へとつながります。     

Ø  請求・回収タイミングとフォーマットの管理
顧客ごとの請求・回収のタイミングが可視化、システム化することにより請求漏れ・回収漏れを防止でき、顧客ごとのフォーマットも管理できます。

Ø  蓄積した情報を活用した販売戦略
顧客データを自動蓄積することにより、それを次の販売戦略に活用することができます。

Ø  部門間での情報共有
営業担当一人ずつからの報告をまとめたり、部門間でのやり取りを待ったりすることなく、情報が共有化されるため、経営判断の迅速化につながります。

Ø  顧客対応の迅速化
同時にこれは顧客へのサービスにも活かすことができ、さらに過去の販売実績や見積データから迅速な顧客対応が可能になります。

販売管理システムシステム導入には、細かい部分も含めるとさらに多くのメリットがあります。販売業務の生産性を大幅に改善するツールとして、普及が進んでいるのです。

販売管理システム導入に失敗しないためには

いざ販売管理システムを導入、運用していこうとしたとき、どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。販売管理システム導入・運用を、販売管理における3つの目的へとつなげるため注意すべきポイントとして、次のようなことがあります。

Ø  導入目的の明確化
これが最も多くの導入失敗例に見る原因です。なぜ販売管理システムが必要なのか、具体的にどの作業、どの工程を効率化したいのかといった、導入の目的を明確にしておくことが必要です。そうすることにより、どのようなシステムを選ぶべきかが見えるようになります。また販売管理システムの導入がゴールではなく、効率的な運用こそ導入効果につながることを理解できます。

Ø  業務内容に適したシステムの選定
販売管理システムの導入にあたっては、自社の販売業務に適した機能と、現場作業を熟慮した上での選定が必要になります。あまりに多機能なものを導入した場合、使いたい機能を動かすために多くの項目を入力しなければならないといったことにもなりかねません。現場での入力作業を前提にしてしまうと、こういったシステムは活用されなくなってしまいます。作業効率をあげるために業務負担を減らすという目的から真逆の効果になってしまわないよう、総合的視点から選定すべきです。

Ø  システムを運用する主幹部門の設定
新しいシステムを導入した場合、特に現場サイドでは従来のやり方からの大きな変革を歓迎しないものです。システムの主幹部門、または部門リーダーを設定し、中心となって運用していくことで、導入初期から効果を発揮することができます。

Ø  既存システムとの連携制
販売部門のみを考えてシステムを導入し、別部門・別業務で運用しているシステムとの連携が取れなくなってしまうことがあります。販売業務を効率化しようとした結果、他部門と情報をやり取りするために必要な手作業が増加し、さらに入力ミスも増えることになります。既存システムとの連携性を考慮し、企業全体としての効率を落としてしまう結果にならないよう注意し、システムを導入しましょう。


販売管理システム導入で業務の生産性向上を

販売管理システムの目的、導入による効果、そして導入に失敗しないためのポイントを解説しました。販売管理システムは業務の生産性向上に多くのメリットをもたらします。しかし中には、導入に失敗したという事例も見受けられます。導入の目的を明確にし、自社にマッチした販売管理システムを選びましょう。